[YAHOO!ニュース]石川の被災地の小学生が福島での全国大会に招待参加…札幌FW鈴木武蔵ら現役Jリーガー8人共催の大会

3月2、3日の2日間、福島県楢葉町のJヴィレッジで少年少女のサッカー全国大会である「第2回HEROES CHAMPIONSHIP」が開催された。これは札幌FW鈴木武蔵ら現役Jリーガー8人が地域の子どもたちに夢と希望を与え、社会貢献に興味を持ってもらうことを目的とした小学生対象のサッカー大会で、各地域で予選を行い、勝ち抜いたチームが熱戦を繰り広げた。1月の能登半島地震で被災した石川県七尾市のセブンFCも被災地招待チームとして参加した。

福島の青空の下、少年少女の笑顔が弾けた。セブンFCの選手たちは全国各地のライバルと必死にボールを追い、ピッチを所狭しと駆け回った。ゴールが生まれる度に一喜一憂し、改めてサッカーの楽しさを痛感していた。ピッチの外で見守った吉田泰(たい)代表は「今回このような機会をいただき、思いっきりボールを蹴ることができ、久々に子どもたちの満面の笑顔を見ることができました」と喜びの声を挙げた。地震発生までは週4回の練習を行っていたが、1月1日以降は約3週間ボールを蹴ることできず、練習会場もひび割れ、隆起で使用できていなかったという。

同大会はFW鈴木武蔵、MF荒野拓馬(ともに札幌)、MF宇賀神友弥(浦和)、DF岡本拓也、MF平岡大陽(ともに湘南)、MF松田天馬、MF川崎颯太(ともに京都)、MF前寛之(福岡)の現役Jリーガー8人が共催という形で実現。それぞれの選手らが冠となる大会を北海道、埼玉、神奈川、京都、福岡らで開催し、その優勝チーム、地元・福島のチーム、石川のセブンFCらが集結した。

参加チームの大会への参加交通費、宿泊費は無料。アスリートの社会貢献活動を推進する日本財団HEROsからの活動奨励金、被災者招待に伴う助成金が今回の大会運営に充てられている。また、同団体から元サッカー日本代表のFW巻誠一郎さん、元アーティスティックスイミング日本代表の杉山美紗さんも運営に参加した。

2日の夜には宇賀神、岡本、川崎、鈴木の4人が参加した子どもたちとオンラインで交流会に参加。そこではセブンFCの吉田代表とともに巻が石川県の被災地の現状報告を行い、子どもたちが被災地で何が起きているのかを学ぶ場にもなった。また、3日には2011年3月の東日本大震災で被災した福島県の富岡町、楢葉町をセブンFCの監督、保護者らが視察。被災した地域、Jヴィレッジを見て希望を持ってもらうと同時に、七尾市の人々に見たことを伝えてもらう目的があった。保護者の一人は「私たちと同じように被災地となった福島Jヴィレッジの被災展示パネルを見て、発生からこれまでの復興の取り組みに、私たちの住む町も一日でも早く子どもたちが安心して住める状況になることを願うばかりです」と感想を述べた。

 日本財団HEROs事務局の荒木哲朗氏は「まだまだ復旧、復興が必要な状態ではありますが、そのような中でも全国の子どもたちとサッカーを通じて交流し、また様々なトップアスリートと話した経験が、被災地の子どもやそのご家族にとって前向きに勧める何かに繋がっていれば幸いです」とコメント。被災した七尾地区の小学生年代のサッカーチームが石川県外で活動するのは地震発生後初だった。充実の2日間を過ごした子ども達とともに、吉田代表も「災害が起こっても復興している姿を見ることができて、明るい希望を持てました。私たちも必ず復興します」と力強く語った。

[YAHOO!ニュースより引用]
https://news.yahoo.co.jp/articles/40fdf956e4ef3c3e07504763c29dd2838ab5b7a7

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